【的中】株価暴落は『買い』だった|暴落の渦中で「売るな」と言い切れた理由【2026年6月】
2026年6月5日。世界中の投資家が「暴落だ」と叫んでいたあの日、僕はこう書きました。
「これは調整であって、暴落の始まりではない。売るな」と。
それだけではありません。「一度反発しても全部は戻さず一服する。そこからもう一度押す。だから慌てず、押し目で拾い直せばいい」と、値動きの波の形まで予告していました。
そして10日後の6月15日。日経平均株価は史上初の6万9000円台に乗せ、暴落前を超える史上最高値を更新しました。しかも途中の値動きまで、ほぼ僕がシナリオで描いた通りに進みました。
念のため、先に言っておきます。これは結果を見てから言っているのではありません。暴落のまっただ中だった6月6日に公開した記事に、ここまで全部書いてありました。日付の入った証拠として、その記事のリンクは下に置いておきます。あとから自分の都合よく語っているわけではない、という前提で読んでください。
先に、一番大事なことを言います。
相場で「次に何が起きるか」という出来事を当てるのは、神様にしかできません。今回の上昇のきっかけになったニュースを事前に言い当てた人は、世界に一人もいなかったはずです。
でも僕は、出来事ではなく「方向」と「波の形」を当てました。これは予想自慢の話ではありません。相場で本当に大事なのは、出来事を当てることではなく、方向と波を読むことだという話です。
この記事では、なぜ暴落のさなかに「買いだ」と言えたのか、その読み方を順番に解いていきます。次にあなたが暴落に出会ったとき、恐怖で売らずに済むための「相場の見方」を、今回の実例でお見せします。
今回も、コツコツ積立派の相棒「よわび」と一緒に進めます。
数字は2026年6月15日の大引け時点のものです。
あの暴落の渦中で、僕が言っていたこと
まず、6月5日に何が起きていたかを思い出してください。
米国の雇用統計が予想の約2倍という強さで、「インフレ再加速で利上げかもしれない」という恐怖が走りました。ナスダックは4%安、半導体株指数(SOX)に至っては1日で10%安。SNSでは「暴落」がトレンド入りし、「積立をやめたほうがいい?」の声であふれていました。
僕のポートフォリオはAI・半導体が中心です。週明けに含み資産が数百万円単位で減るのが分かっていました。直撃を受ける側です。
それでも僕は、暴落のさなかの6月6日に公開した前回の記事で、ただ「売るな」と言っただけではありませんでした。値動きの道筋まで、こう書いていました。以下はすべて、その記事からの引用です。
「今回の下げは”業績悪化”ではなく”金利観測の変化”が起点。稼ぐ力そのものが崩れたわけではない」
「急落は3日前後で一旦の反発が入りやすい。ただし全部は戻さず、半値から7割戻したあたりで一服するだろう」
「反発が伸びたら一部を利確して現金を作り、そのあと押し目でまた拾い直す」
「2024年8月の歴史的暴落も、数ヶ月で急落前を回復した。あのとき狼狽して売った人が一番損をした。僕は売らない」
方向は「上」。ただし一直線ではなく、反発して一服してまた押す、という波を描く。これが暴落のさなかの僕の見立てでした。
暴落から最高値まで、この10日で何が起きたか
相場の動きを、まず時系列で並べます。
| 日付 | ザラ場(日中)の動き | 終値(前日比) |
|---|---|---|
| 6/5(金) | 米雇用統計ショック。夜の米株急落で、日経先物は6万4000円割れを示唆 | 66,588円 |
| 6/8(月) 暴落の本番 |
寄り後に売りが殺到し、一時63,406円まで暴落(前週末比-3,100円超・-4.7%)。今年2番目の下げ幅 | 64,025円 (-2,564円) |
| 6/9(火) | 一時63,918円まで再び沈むも、買い戻しで急反発 | 65,416円 (+1,391円) |
| 6/10〜11 | CPIは想定内。だが中東悪化で再び6万4000円台の安値圏へ | 64,179円 → 64,217円 |
| 6/12(金) | ようやく下げ止まる | 66,020円 |
| 6/15(月) 最高値 |
寄り付きから急騰し一時69,682円へ。史上初の6万9000円台で最高値更新 | 69,317円 (+3,297円 / +4.99%) |
終値だけ見ると「64,000円台で行ったり来たり」に見えるかもしれません。でも、ザラ場の中身はもっと激しく動いていました。
週明けの6月8日、日経平均は寄り付きから売りが止まらず、午前10時半には一時63,406円まで沈みました。前週末の終値から、わずか数時間で3,100円超、率にして4.7%の暴落です。僕が前回「二段安なら6万3000円を試す」と書いていた水準に、ザラ場でいきなり肉薄しました。下げ幅は2026年で2番目の大きさ。円換算では、過去を見渡しても数えるほどしかない歴史的な急落です。
しかも翌6月9日も、一時63,918円まで突っ込む場面がありました。相場は二日続けて、6万3000円台まで投資家の覚悟を試しにきたわけです。
それでも、6万3000円を割り込んで定着することはありませんでした。僕が「売らない」と決めていた根拠の一つが、この「6万3000円を割って定着するか」というラインです。ザラ場で肉薄しても割れずに戻したことで、僕は強気を崩しませんでした。
「終わりの始まりだ」という声に流されて、この6万3000円台でこらえきれず売った人が、いちばん多かった。そして相場はこのあと、最高値まで駆け上がっていきます。流れを3つに整理します。
ひとつ目。6月10日のCPIは「見出しは強いが、中身は想定内」でした。総合は前年比プラス4.2%まで加速したものの、主因はガソリン高。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアはプラス2.9%にとどまり、市場予想を下回りました。僕が前回「見出しに釣られず、コアを見ろ」と書いた読みは、ここで当たっています。最悪の「インフレ全面再燃」は回避されました。
ふたつ目。それでも相場は一直線には戻りませんでした。6月9日にいったん反発したあと、中東情勢の悪化が重なって、6月10日から11日は再び6万4000円台の安値圏へ。暴落から数日、上げては押す展開が続きました。耐えきれずに売った人がいちばん多かったのが、この「もう一段の押し」の局面です。
みっつ目。そして6月15日、相場は一気に切り返しました。トランプ大統領がイランとの戦闘終結で合意したと発表。地政学リスクが後退し、日経平均は寄り付きから急騰して一時6万9000円台に乗せ、史上最高値を更新しました。終値も前週末比4.99%高の6万9317円と、最高値圏で引けています。ホルムズ海峡の開放観測で原油が急落したことも、日本株には追い風になりました。
買われたのは、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングス、村田製作所といった、暴落で一番売られていた半導体株。さらにトヨタ自動車など出遅れていた銘柄にも買いが広がりました。
売られた主役が、そのまま買い戻された。これは僕が前回「健全な反発のサイン」として挙げていた、まさにその形でした。
なぜ「上がる方向」を当てられたのか
ここがこの記事の本題です。
イラン合意を事前に当てるのは、不可能です。あれを言い当てられる人がいたら、それは投資家ではなく預言者です。
でも、考えてみてください。今回のきっかけは「イラン合意」でしたが、もしそれが無かったとしても、別の好材料で遅かれ早かれ切り返していた可能性が高い。なぜそう言えるのか。「相場の土台」を見ていたからです。
僕が暴落の渦中で見ていたのは、次の3つでした。
①下げの「正体」が業績ではなく金利だった
今回の暴落は、企業の稼ぐ力が落ちたから起きたのではありません。「金利が上がるかも」という観測の変化で起きたものでした。
業績という土台が無傷なら、きっかけさえあれば株価は戻ります。逆に、もし企業の利益そのものが崩れていたら、どんな好材料が来ても戻りません。下げの正体が「金利」か「業績」か。ここを見分けるのが第一歩です。
②売られすぎていた場所が、戻りのエネルギーになる
半導体株は1日で10%も売られました。これは行きすぎです。
行きすぎた下げは、ゴムを強く引き伸ばした状態に似ています。手を離せば、勢いよく跳ね返る。一番売られた半導体が、今回そのまま一番買い戻されたのは偶然ではありません。売られすぎは、それ自体が次の反発の燃料になります。
③歴史が「金利ショックは押し目」と教えていた
💡 2024年8月の記憶
日経平均が1日で12%下げる歴史的暴落がありました。あのときも「世界恐慌の再来か」と言われましたが、相場は数ヶ月で急落前の水準を回復しています。原因が金利や需給の急変だった暴落は、振り返れば押し目だったことが何度も繰り返されてきました。歴史はそっくり同じには繰り返しませんが、よく似た韻を踏みます。
この3つが揃っていたから、僕は「きっかけが何であれ、方向は上」と読めました。
きっかけ(イラン合意)を当てたのではありません。土台を見て、「上に戻る確度が高い」という方向を当てた。これが、相場で本当に大事な力です。占いではなく、構造の読みです。
方向だけじゃない。値動きの「波の形」まで読めていた
今回いちばん自分でも驚いたのは、方向だけでなく、途中の値動きの「波の形」まで当たっていたことです。
もう一度、前回の僕の言葉を見てください。「急落は3日前後で反発する。ただし全部は戻さず、半値から7割戻したあたりで一服。そのあと押し目でもう一度拾い直す」。値動きの道筋を、ここまで具体的に書いていました。
では実際の波を、並べます。
- 6月9日(火)、暴落の翌営業日にさっそく反発。安値からおよそ半分を取り戻しました(まさに「半値戻し」)
- でもそこで一服。6月10日から11日にかけて、再び6万4000円台へ押し戻されました
- そして6月15日(月)、最高値へ一気に噴き上げた
「反発 → 一服 → もう一度押し目 → 大噴火」。このジグザグの形は、僕がシナリオで描いていた通りでした。半値戻しで一服するところも、その後にもう一度押すところも、当てています。
「反発で利確して、押し目で拾い直す」と決めていた人は、この波にきれいに乗れたはずです。底で投げるどころか、下げを利用して持ち高を増やせた局面でした。
唯一、想定を超えたのは最後の「噴き上げの強さ」だけです。僕は信用取引の買い残高が過去最高であることを重しと見て、「最高値までは戻さない」と慎重に構えていました。そこだけは、地政学の好材料が重しを吹き飛ばし、上に裏切られました。
投資家にとって、これ以上ない裏切られ方です。慎重に見た予想を、相場が上へ突き抜けていったのですから。
いちばん損をしたのは「方向と波を見失って売った人」
今回の相場で、いちばん損をしたのは誰でしょうか。
暴落で含み損を抱えた人ではありません。波に振り回されて、安値で売ってしまった人です。
6月8日の歴史的な急落で、心を折られて投げた人。あるいは6月9日の反発で「もう戻った」と安心したのに、6月10日から11日の二度目の押しで耐えきれず投げた人。そういう人がたくさんいました。
その数日後に、相場は史上最高値です。売った価格より、はるかに高い場所に株価はあります。
これは2024年8月の暴落とまったく同じ構図です。狼狽して売った人が、いちばん損をする。暴落そのものより、暴落で方向と波を見失うことのほうが、ずっと怖いのです。
積立投資をしている人も同じです。あの渦中で積立を止めてしまった人は、いちばん安く買えるバーゲンの日に、店の外に立っていたことになります。
次の暴落でも、やることは同じ
相場は、これからも必ず暴落します。来月かもしれないし、来年かもしれません。そのとき、今回の学びがそのまま使えます。
恐怖で売りたくなったら、出来事を当てようとするのをやめて、次の3つを自分に問いかけてください。
| 問いかけ | 方向が「上」に傾くサイン |
|---|---|
| ①下げの正体は? | 業績の悪化ではなく、金利や地政学などの「観測の変化」が起点 |
| ②売られすぎていないか? | 主役のセクターが短期間で大きく売られた(戻りの燃料になる) |
| ③歴史はどう動いたか? | 似た原因の過去の暴落が、押し目になっていた |
この3つが揃っているなら、きっかけが何であれ、方向は上に傾いている可能性が高い。具体的なニュースを待つ必要はありません。
そして値動きは、一直線ではなくジグザグで進みます。一度反発しても、もう一度押すことが多い。そこで慌てて投げず、「反発で一部利確、押し目で拾い直す」と構えておけば、波を味方にできます。
もちろん、絶対はありません。だからこそ前回の記事で、「外れたと認める基準」も先に決めておきました。今回はその基準(6万3000円割れの定着)に触れなかったので、強気を維持して正解でした。方向と波を読む力と、外れたときの備え。この両輪があって初めて、暴落は「買い場」に変わります。
💡 「買い場」で動くには、平時の準備がすべて
暴落を買い場に変えるには、押し目で動かせる現金と、すぐ使える証券口座が要ります。日本株の取引手数料が1日50万円まで無料の松井証券は、少額の分割買いと相性がよく、僕も口座を持っています。急いで投資する必要はありませんが、口座だけは相場が穏やかなうちに作っておくのがおすすめです。次の暴落は、いつ来るか分かりません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 暴落のとき、本当に売らないほうがいいのですか?
下げの正体が「業績悪化」ではなく「金利や地政学などの観測の変化」なら、売らずに持つほうが報われやすいです。今回の2026年6月の暴落も、10日で史上最高値まで戻りました。ただし企業の利益そのものが崩れている場合は別なので、下げの正体を見極めることが大切です。
Q2. なぜ暴落から最高値まで、たった10日で戻ったのですか?
下げの起点が金利観測と地政学リスクという「一時的な不安」で、企業業績が崩れていなかったためです。6月15日に米イランの戦闘終結合意で地政学リスクが後退すると、売られすぎていた半導体株を中心に一気に買い戻されました。
Q3. 「イラン合意」を事前に予想できたのですか?
いいえ、具体的な出来事は誰にも予想できません。予想したのは「方向」と「値動きの波」です。下げの正体・売られすぎ・過去の歴史という土台から、「きっかけが何であれ上に戻る確度が高い」と読みました。相場で当てるべきは出来事ではなく方向です。
Q4. 「波の形まで読めた」とは、どういう意味ですか?
一直線に戻るのではなく、「一度反発して一服し、もう一度押してから上昇する」というジグザグの動きを事前に想定していた、という意味です。実際に6月9日の反発、その後の押し、そして6月15日の急騰と、ほぼその通りに動きました。値動きには癖があり、過去の急落を観察すると見えてきます。
Q5. 積立NISAは暴落のとき止めるべきですか?
止めないことをおすすめします。積立は安いときに多くの口数を買える仕組みなので、暴落時に止めると、いちばん安く買えるチャンスを自分で手放すことになります。今回も止めずに続けた人が報われました。
Q6. 次の暴落でも同じ考え方が使えますか?
使えます。下げの正体は何か、売られすぎていないか、過去の似た暴落はどうだったか。この3つを問いかけることで、出来事を当てなくても方向を読めます。あわせて「ここまで下げたら考えを変える」という基準も先に決めておくと、恐怖で動かずに済みます。
Q7. 日銀会合やFOMCの影響は大丈夫ですか?
6月15〜16日の日銀会合は本日から始まり、結果が出るのは明日以降です。16〜17日にはFOMCも控えています(2026年6月15日大引け時点)。最高値圏まで戻したぶん、利上げや円高のサプライズが出れば揺り戻しもあり得ます。「戻ったから安心」と飛び乗らず、相場の方向を確認しながら動くのが安全です。
まとめ:出来事は当てなくていい。方向と波を読め
最後に要点をまとめます。
- 2026年6月、株価は歴史的な暴落から10日で史上最高値まで切り返した
- 上昇のきっかけ(米イラン合意)は誰にも予想できない。でも「方向」と「波の形」は読めた
- 方向を読む鍵は3つ。下げの正体(業績か金利か)・売られすぎ・過去の歴史
- 値動きはジグザグ。反発して一服し、もう一度押してから伸びる。その波まで想定できた
- いちばん損をしたのは、安値で方向と波を見失って売った人
- 暴落そのものより、暴落で方向を見失うことのほうが怖い
- 次の暴落でも同じ。出来事を当てようとせず、方向と波、そして備えを持つ
暴落の渦中では、SNSの悲鳴も、専門家の弱気も、すべてノイズになります。
頼りになるのは、相場の土台を見て方向と波を読む力と、外れたときの備え。出来事を当てる必要はありません。方向さえ読めれば、暴落はあなたにとっての買い場に変わります。これが、10年相場を見てきた僕の結論です。
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この記事を書いた人
- 投資歴10年以上。FXから始め、2024年の新NISAを機に株式投資へ軸足
- 日本株(ファンダメンタルズ+スイング)メイン・新NISA/米国ETF/投資信託も併用
- 米国株の取引はmoomoo証券を中心に運用
- YouTube「FireriF(つよび・よわび)」でリアルな投資判断を発信中
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免責:本記事は情報提供を目的としたもので投資助言ではありません。相場の見方の一例であり、将来の結果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
最終更新: 2026年6月15日
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